多重債務は相談件数と共に減少してきた

総量規制が施行され、確かに多重債務は激減しました。
独立行政法人国民生活センターに寄せられた多重債務の相談件数は大きく変化しています。
ひとつ、大きな境として貸金業法の改正、つまり総量規制の施行が2010年に行われたということです。

 

全国消費生活情報ネットワークを通じて寄せられた相談件数

多重債務の相談件数

 

貸金業法の改正が開始され完全施行となったのは2010年6月です。
改正に伴い徐々に貸金業全体の流れが変わり始め前年の2009年から多重債務の相談が減る=多重債務が減っています。
完全施行された翌年2011年には明らかに相談件数が少なくなり、総量規制の効果が目に見えているというところでしょう。

 

総量規制施行でもなくならない多重債務

総量規制が施行されたことで多重債務者は大きく現象をした、それは目に見える事実でしょう。
しかしなくなることはありません。

 

総量規制とは

多重債務を防ぐことを目的として作られた貸金業法の中の法律。
そのため貸金業である消費者金融やクレジットカードのキャッシング枠などが対象となり、銀行カードローン、住宅ローンなどは対象にはなりません。
貸金業から個人が借り入れる上限は年収の3分の1までと定められているのが総量規制です。
年収300万円では、総量規制に基づいて貸金業からの借り入れ総額は100万円が上限となります。

 

それでは、個人の年収に応じて借入金額を制限している総量規制があるにもかかわらず、なぜ多重債務はなくならないのでしょうか?

 

理由1・件数を制限しているのではなく金額を制限している

総量規制では借り入れ件数については言及していません。
定められているのは年収による借り入れ上限の金額です。
そのため少額でも件数があればそれだけ返済先が増えて混乱が生じ、多重債務に陥りやすくなります。

 

理由2・借り入れができない人の新たな借入先

多重債務に陥る方の大半は、大手消費者金融だけではないという特徴があります。
中小消費者金融、さらには闇金融からの借り入れがある方も多くなっています。
それは借り入れ件数が多くなると大手消費者金融から借り入れができないからです。

 

もちろん大手消費者金融からであれば安全なキャッシングができるでしょう。
しかし、件数が膨らみ審査に通らなくなると新たな借入先として中小消費者金融や闇金融が出てきてしまいます。

 

いずれも大きな問題として、返済額をキャッシングでまかなうという根本的な誤りがあります。
単純な自転車操業ではありません。
膨らみ続けることは言うまでもないでしょう。

 

借金の一本化という選択

借金を一本化する、そこにはいくつか大きなメリットがあります。

 

借金一本化のメリットその1・今後の利息を軽減

借金をまとめるということは減額されるものではありません。
元金はそのままです。
30万円を2社、40万円を1社借り入れていれば総額は100万円です。
その100万円を借り換えることになるため元金は現在と変わりありません。

 

3社の借金を1社に一本化する

 

しかし金利を今よりも下げることができれば、今後支払う利息が軽減されます。
現在、それぞれのキャッシングに18.0%の金利が適用されているとしましょう。
一本化をして100万円のキャッシングに対する金利が15.0%になったとき、3%分の利息が節約できることになります。

 

借金一本化のメリットその2・返済先が1箇所になり手間が減る

借入先の分だけ返済先があります。
毎月何度も訪れる返済日は手間であるだけではなく、精神的な負担でもあるでしょう。
一本化をすると当然返済先が一箇所となり、負担が軽くなります。

 

一本化は消費者金融でも銀行カードローンでも

総量規制がある消費者金融では借金を一本化することは難しいと考えるでしょう。
それはなぜでしょうか?
そもそも総量規制の範囲内で借り入れをしているため、現状の総額も年収の3分の1以内に抑えられているはずです。

 

ところが総量規制があるために、消費者金融は融資限度額を慎重に決める傾向があります。

 

消費者金融で一本化をするならおまとめローン

一本化するための専用商品として、消費者金融では総量規制の基づいたおまとめローンが用意されています。

 

特徴

  • 貸金業からのキャッシングによる借り入れが対象
  • 返済専用で追加融資はできない
  • 金利が低くはない

 

大きな金額をおまとめすることには適していません。
しかしおまとめのための専用ローンとなるため、そもそも「複数借り入れがあることを前提」とした審査が行われます。

 

銀行カードローンでも一本化できる

総量規制の対象とはなっていない銀行のため、おまとめローンのような専用商品はありません。
銀行カードローンの資金使途は基本的に「事業性融資以外自由」となっており、その範囲で一本化をすることができます。

 

特徴

  • 融資限度額に応じて金利が決まるため低金利も可能
  • 返済もキャッシングもできる

 

債務整理も確かにひとつの手段です。
しかしそこには大きなデメリットがあり、返済ができるのであればそれに越したことはありません。
状況を簡潔にすることで返済ができるかもしれない、一度そのことを検討してみましょう。